ピロリ菌
ピロリ菌、大丈夫ですか?
当院ではピロリ菌の検査・治療を承っております。
最近「ピロリ菌」という言葉をよく耳にするようになったのではないでしょうか。
当院ではピロリ菌の検査・治療を承っております。どうぞお気軽にお申し付けください。
ピロリ菌が
いるか検査したい、いるなら治療したい!
2013年より、「胃カメラでピロリ菌が原因の胃炎があることを確認する」という事を条件に、健康保険を使ってピロリ菌の検査・治療ができるようになりました。
※「なぜ辛い胃カメラを受ける必要があるの?」とお思いの方も多いでしょうが、「ピロリ菌の治療をする前に、胃癌ができていないことをキチンと確認する」ということは非常に大事なのです。(どうしても胃カメラはイヤ、という方には、保険診療外での検査も承ります)
ピロリ菌の有無を調べる検査は
下記の検査を適宜組み合わせて行います。
おすすめ!
ピロリ菌がいた場合の治療は
飲み薬で治療します。一週間にわたり一日10〜13錠の薬を飲んでいただきます。これにより、治療を受けた方の9割でピロリ菌が消失します。
副作用としては「少し便が柔らかくなる」「舌がピリピリする、ものの味が変わる」という方が時々いますが、薬を飲み切ると改善することがほとんどです。稀に「皮膚に発疹が出る」「腹痛や発熱を伴った下痢や下血が見られる」というケースがあり、その場合は治療を中断しなければいけなくなります。
ピロリ菌と胃癌との関係について
下のグラフをご覧ください。これは患者さんをピロリ菌がいたグループとピロリ菌がいなかったグループの二つに分けて、胃癌が発生するかどうかを追跡調査した結果です。
この調査では、ピロリ菌がいなかったグループでは一人も胃癌にならなかったのです。
ごくまれにピロリ菌がいない人にも胃癌はできますが、胃癌になる人のほとんどは「ピロリ菌がいる人」、もしくは「ピロリ菌がいたことがある人」なのです。
下のグラフは、ピロリ菌を除菌(薬を飲んで菌を退治すること)した場合に、胃癌の発症をどのくらい抑えられるか調査したグラフです。これを見ると、ピロリ菌がいたとしても、除菌を行えば胃癌になる確率が1/3になることがわかります。
ピロリ菌ってなんだ?
正式名称はヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter Pylori)といいます。胃の粘膜に住んでいる小さなばい菌です。大きさは2.5〜5μmで、下の写真のような見た目をしています。
胃粘膜に菌が存在しているのは1906年から知られていましたが、分離して培養することに初めて成功したのがWarrenさんとMarshalさんです。二人は2005年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。
胃の中は強い酸にさらされていますので、普通の菌は死んでしまいます。ピロリ菌は特殊な酵素を持っており、アンモニアを産生することで胃酸から身を守っているのです。
下のグラフは、日本における各年代ごとのピロリ菌の保有率をグラフにしたものです。
これを見ると、2010年のデータでは20〜30代で約2割、40代で約4割、50代で5-6割、60代で8割近くの人がピロリ菌を持っていることがわかります。
こんなに怖いピロリ菌
ピロリ菌が胃癌の原因になることは先述しましたが、ピロリ菌の恐ろしさはそれだけではありません。
下の表は、ピロリ菌が原因とされる病気の一覧です。
もちろん、ピロリ菌だけが原因ではない病気も含まれていますが、ピロリ菌を除菌することで、これらの病気の発症を抑制することができると期待されています。